美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~ 1巻の ネタバレ感想です。
あらすじ
「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」 のあらすじです。
時代は昭和の初め。当時は日本領だった樺太(からふと)で生まれた「市村 ハナ(いちむら はな)」
幼い頃から醜い顔が原因でイジメられていました。
戦争が終わり、樺太がソ連領になり北海道への避難船で、イジメ加害者により、母は死に幼い弟も死んでしまいました。
恨みに燃える市村 ハナ。
顔面整形を行い完全に顔を変えて、イジメ加害者に復讐をしていく物語です。
まんが王国では第1巻に第1話~第4話が収録されています。
その後、
第2巻 = 第5話
第3巻 = 第6話
第4巻 = 第7話
…
というように1巻に1話が収録されていますので、ご注意ください。
登場人物一覧はこちらからどうぞ。
【樺太(からふと)】
以下に赤丸で示した北海道の北に位置する島。北緯50度線より北を「北樺太」、南を「南樺太」と分けて考えられている。
終戦の1945年(昭和20年)までは南樺太は日本領、北樺太はソ連領であったが、現在はロシアが南北樺太を実効支配している。
市村 ハナが北海道へ避難する際に乗った船がソ連軍に撃沈されたが、これは三船殉難事件(さんせんじゅんなんじけん)をモチーフにしているのかもしれない。
小笠原丸(おがさわらまる)、第二号新興丸(だいにごうしんこうまる)、泰東丸(たいとうまる)の3隻のうち、小笠原丸と泰東丸がソ連軍の潜水艦により沈没。1700名以上が犠牲になった事件である。
掲載話 一覧
第1話 | 泥棒女 |
第2話 | 罪の記憶 |
第3話 | 私は特別 |
第4話 | 情け無用 |
1巻のネタバレ
大正が終わり、昭和に変わったばかりの昭和2年。
当時は日本領だった樺太で「市村 ハナ」は生まれました。
生まれながら顔が醜くかったハナ。
リーダー格の「高嶋津 絢子(たかしまづ あやこ)」を筆頭に、女子グループからは執拗にいじめられ続けていました。
それは本編を読んでみてください。
昭和20年8月15日。終戦を迎え樺太はソ連の領土になってしまいました。
ソ連軍の空爆に逃げ惑う人々。北海道への避難船が来ている、とのことでハナも母と弟と3人で船に乗り込みます。
しかし、そこにはイジメ加害者グループも同船していました。
そして翌日別の船に乗ることができ、日本に帰れると思った矢先、ソ連軍の砲撃で船が撃沈されてしまったのです。
海に投げ出されたハナ。母はすでに死んでおり、動かぬまま海に沈んでいきました。
弟を抱えていたハナは母を助けることも出来ず、木の破片に捕まり自力で浜まで泳ぎ着きました。
しかしそのときにはすでに弟の留吉は息を引き取っており、ハナは天涯孤独の身となってしまいました。
最初に乗った船でそのまま日本に帰れていたらこんなことにはならなかった。
高嶋津 絢子のような連中がなぜ生き永らえているのか。
ハナは復讐を決意します。
醜い顔を隠して体を売り、復讐のための費用を貯めます。
そんな折、客の一人から腕利きの外科医の噂を聞きます。
その医者を探し出し、整形し別人に生まれ変わることを決意するハナ。
そして念願かなって整形したハナは、小石川 菜穂子(こいしかわ なおこ)と名乗ります。
整形前の醜い顔のマスクを外科医からもらい、復讐を始めます。
場面は北海道川上町(かわかみちょう)へ。
そこではイジメ加害者の内海 敏恵(うつみ としえ)が働いていました。
女学校を卒業後、親同士が決めた相手と結婚し、旅館の若女将になっていたのです。
そこに小石川 菜穂子は潜り込みます。
綺麗な顔に生まれ変わった菜穂子は、他の男性従業員からチヤホヤされます。
それが気に入らない敏恵。
そんなある日、ある事件が起きました。
樺太時代にハナがやられた内容です。
その夜、敏恵は醜かった頃のハナを見かけてしまいます。
記憶から消えていたハナの遭難事故を思い出した敏恵は恐怖のため眠れぬ夜を過ごしました。
次の日の朝、朝食を持ってきた菜穂子のことが一瞬ハナに見えてしまい取り乱します。
またご飯もミミズに見えてしまい、菜穂子に掴みかかります。
そんなヒステリックな敏恵に愛想が付いた夫の辰雄。菜穂子に惚れてしまい、唇を奪ってしまいました。
その現場を見てしまった敏恵。辰雄に詰め寄りますが、もう辰雄の気持ちは敏恵からは離れていました。
敏恵は菜穂子を追い出すため、ある作戦を実行します。
辰雄から引導を渡された敏恵。皆が白い目を向ける中、一番うしろに醜いハナの姿が目に入りました。
パニックになった敏恵はその場から逃げ出しますが、階段で足を踏み外し顔を潰してしまいました。
醜いハナの顔は、顔の手術を行った際にその医者からもらった仮面だったのです。
こうして1人目の復讐を終えたハナ。次なるターゲットの元へ向かいます。
次なるターゲットは小倉 百子(おぐら ももこ)です。
女学校時代、浮浪者のような男にハナが体を売っているというデマ情報を流したり、川に突き落としたりしたイジメ加害者の一人です。
舞台は北海道別海町(べっかいちょう)。
小倉 百子は祖父母が経営する農場で嫌々ながら農作業をしていました。
そこに両親が縁談を持ってきました。長谷川 熊造(はせがわ くまぞう)という百子の趣味とはかけ離れた様相の男でした。
結婚したらこんな生活からは離れられる、と希望を抱いていた百子でしたが、相手も農家ということで絶望感に打ちひしがれます。
そこに美しい顔立ちの男性、杏一郎が通りかかりました。道に迷ってしまったとのことです。
この杏一郎こそ、ハナの協力者なのです。杏一郎の協力により、百子を見世に遊女として売り飛ばすことに成功。
その作戦は是非本編を確認してくださいm(_ _)m
【見世(みせ)】
現代でいうところの風俗店のようなもの。遊女が在籍しており性的サービスを行っていた。
店頭が格子状になっており、客は外側から中にいる遊女を見て指名する。
このように遊女を「世間に見せる」ことから「見世」と呼ばれるようになった。
吉原遊郭では以下の4つのランクがあった。
- 大見世
- 中見世
- 小見世
- 切見世
そして百子は見世の遊女として様々な男に抱かれ、心が壊れてしまいました。
2人目の復讐を果たしたハナ。杏一郎は顔の整形をしてくれた医者の助手の人だったのです。
菊乃という名の元男性です。ずっと女になりたかった菊乃もその医者に出会い女に生まれ変わったのです。
3人目のターゲットは奥田 スミ子(おくだ すみこ)。北海道函館市のカフェで働いていました。
美しい容姿から男性客から人気がありました。
そこに小石川 菜穂子も働き始めました。菜穂子もまた美しく男性からモテるようになりました。
しかし見るのも嫌になるような醜い男、中川からも好かれてしまいます。
小石川 菜穂子には「月間道民」という雑誌の記者、綿貫 晋平(わたぬき しんぺい)が一目惚れします。
中川からのラブレターに心底嫌気が差したスミ子は、取り巻きの男性たちに頼み、暴行を加えさせます。
スミ子に贈ろうとした香水も踏み潰させてしまいました。
そして最後に直接ひどい言葉を吐き捨てます。
その後、中川はカフェに来なくなり、いい気分になったスミ子。
しかし、カフェから帰宅中、中川に硫酸をかけられてしまいます。顔が焼けただれてしまったスミ子。
取り巻きはお見舞いにも来ず、来てくれたのは菜穂子に惚れている綿貫だけでした。
中川からのラブレターを警察の友人に鑑定してもらった結果、中川が書いたものではない、と伝えてきてくれました。
絶望に打ちひしがれるスミ子。病院の窓から外を眺めていると、醜いハナがこちらを見上げていました。
ハナの仕業だと気付いたスミ子は走って追いかけようとしますが…。
その後の展開は必見です。
1巻最後のターゲットは瀬尾 サチ(せのお さち)。
女学校時代は成績優秀であったものの、絢子やハナには負けてしまい逆恨みをしていました。
ハナのノートやかばんをナイフで切り刻んだりしていました。
避難線が撃沈されハナが死んだと思い込んだサチは喜んだぐらいの人の心が無い女です。
サチは色々あったものの、事情を聞いた絢子がサチを雇うことになりました。
そこに醜いハナが現れ、血まみれの進司の服を見せつけてきました。
驚いたサチ。逃げるハナを追いかけます。しかし罠にハマったサチは頭を殴られ気を失ってしまいました。
目を覚ますと見知らぬ森の中。ハナの指差す先には、血まみれで池に浮かぶ進司の姿。
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2巻のネタバレ感想はこちらからどうぞ。