満州アヘンスクワッド 4巻の ネタバレ感想です。
3巻のネタバレ感想はこちらからどうぞ。
登場人物一覧はこちらからどうぞ。
掲載話 一覧
第二十七話 | 阿片王 |
第二十八話 | それぞれの道 |
第二十九話 | 逃がし屋 |
第三十話 | 次なる地 |
第三十一話 | 犬の生き様 |
第三十二話 | 火種 |
第三十三話 | 大観園 |
第三十四話 | 皇帝 |
第三十五話 | 地獄の楽園 |
4巻のネタバレ
関東軍の阿片王、里山 柾(さとやま まさき)と青幇(チンパン)の三大ボスの一人、杜 月笙(と げつしょう)が会談を行います。
里山が真阿片の瓶を見せます。
「並の阿片じゃないな。」と杜が気づきます。
「ここ最近、市場に現れ始めたのです。こんなものが出回ったら、誰も普通の阿片を吸わなくなる」と怒りを抑えながら説明する里山。
「共にこのならず者を追い詰めましょう」と里山は杜に共闘を呼びかけます。
だからこそ勇が作った高純度の阿片に危機感を覚えるわけですね。
3巻で満映の池山も「他の阿片じゃ満足出来ない」と言ってましたからね。勇や麗華としては予定通りなんですが、関東軍や青幇としては排除するしかないですね。
しかしこの2つの組織が手を組んで勇たちと敵対するとなると、勇たちは大変ですね。そこまで協力的にやるとも思えませんけど。

映画を撮り終わり、李姚莉(リーヤオリー)こと山内 洋子(やまうち ようこ)が日本へ帰国します。
その道中、襲撃に合い、4台の車に囲まれ身動きが出来なくなってしまいました。
車から出てきたのは、勇にやられたはずの周(シュウ)。顔は傷だらけになっています。
青ざめる李姚莉。
青幇の男十数人に囲まれる勇たち。乗ってきた車もタイヤが撃たれてしまい、逃げる手段を失ってしまいました。
「まずは李姚莉、あなたの一番大切なこの男を殺しましょうか」と周が勇に銃を向けます。
「…ああ…、これで終わりなのか…」と勇が覚悟を決めた時、周の指が銃とともに弾け飛びました。
勇を助けたのは、なんと関東軍だったのです。なぜ関東軍が勇たちを助けたのか?是非本編を読んでみてくださいm(_ _)m
敵の車を奪い、逃げることに成功しました。
無事に船まで着いた一行。洋子と勇の淡い恋は終わりを告げたのです。

場所は変わってハルビン。強盗が店員を殺し、金目の物をバッグに詰め終わり、逃げようとしています。
「あの野郎はどこにいるんだ!この辺りで待ってるはずなのに…」と慌てていたところ、一台の車が颯爽と現れました。
運転手が「乗れ。飛ばすぜ」と言い、追手をうまく巻き逃げることが出来ました。
この運転手はロシア人ドライバー、キリル・メドヴェージェフ。
「逃がし屋」キリルと言われる男だったのです。
一仕事終えたキリル。大観園(だいかんえん)にある自宅へ戻ります。
自宅ではナターシャが帰りを待っていました。
「お仕事はどうだった?」と聞くナターシャに
「大繁盛さ。タクシードライバーも忙しくてね」と嘘をつくキリル。
「お金が貯まったらいつかロシアに帰ろう」と語るキリル。
李姚莉が主演を演じるプロパガンダ映画のおかげで真阿片の売れ行きも好調です。
密輸した分も売り切ってしまいました。全部で3400圓の売上です。
ある日、杜 月笙が周を呼び出しました。
新京での一件を詳しく話せ、と。
言いにくそうにする周に「麗華(りーふぁ)か」と指摘します。
「ご存知で…?」と聞く周に「阿片の売買など素人には出来まい。大方予想はついていた…」と語る杜。
「父親に歯向かうどころか刃を向けてくるとは…。成長したな…麗華よ」と逆に嬉しそうです。
「大連、奉天、チチハル、ハルビン。主要都市に網を張れ」と命令を下します。
そしてお父さん、驚かないんですね。歯向かってくるぐらいのことは思っていた、ということはやはりそういう育て方をしていた、ということでしょうね。
2巻で「母さん…」と涙を流していたので、母親絡みでしょうか。母親が杜に殺されて娘の麗華が青幇に育てられて…とか?

真阿片を全てさばいた勇たち。新京を離れ、生産地である熱河省(ねっかしょう)へ戻ってきました。
みんな大歓迎です。勇たちがいない間もかなりの量の阿片芥子を生産していました。
そして夜。次の目的地について麗華から話があります。
「奉天で満鉄を掴み、新京で満映を堕とした。次は一体どこを狙う…?」と聞く勇に、麗華が答えます。
「次の目的地は十二万人のロシア人を有する東洋のモスクワ、ハルビンよ」。
舞台は変わり、ロシア・ソビエト連邦 社会主義共和国 首都「モスクワ」。
1922年に「ソビエト社会主義共和国連邦」が樹立。
共産党書記長ヨシフ・スターリンが権力を掌握し、最高指導者となり自身を脅かす者を次々と排除していった時代。
その排除する役目をキリルは担当していました。
キリル・メドヴェージェフはロシア革命の混乱の中、貧しさ故に母親に捨てられ、孤児として生きていました。
生きるために何でもやるしかなかったのです。
しかしそんな彼にも希望がありました。名も知らぬきれいな女性です。
窓越しにその姿を見るだけでしたが、彼女に強く惹かれたのです。
で、この女性がナターシャです。

歴史に残る政治的弾圧、スターリンの「大粛清」が始まりました。
政治家だけでなく、民間人も標的になったのです。
強制収容所へ送る列車満員となり、これ以上乗せられなくなってしまいました。
人数減らしのため、労働力にならない人間を乗せることなく、その場で処刑していきました。
そしてその中に、あの女性がいたのです。
「その女を撃て。処刑するんだ」と命令されるキリル。
しかし銃を持つ手が震えます。
同じように女性も震えていますが、声を振り絞ります。
「…兵隊さん…。…お願い…。私で最後にして…!!もう誰も殺さないで…!!」
自分の命乞いではなく、他の皆のことを思いやった言葉でした。
思い悩むキリル。煽る隊長に対してキリルが取った決断とは!?
目が見えないため、労働力にもならないし、ここで逃げ出すことも出来ないことを悟っていたんでしょう。
でもそうじゃなくても同じ行動が出来る優しい女性なんじゃないかな?と思いますね。

勇たちがハルビンに到着しました。今回は前回の倍の20kgの真阿片を持ち込みました。
ここでの目的地は傅家甸(フージャデン)というところ。
ハルビンについて麗華から説明があります。
このハルビンを裏で支配している2つの勢力があること。
一つは青幇。傅家甸の最奥にある「大観園」という満州一のスラム街を本拠地にしていること。
もう一つはロシアンマフィア。白系ロシア人による非合法組織。
この2つは度々小競り合いを繰り返しているように関係は良くない。
この2つを潰し合うように少しずつ刺激する。
どこも敵に回したくない組織だと思いますが。

まずは情報を集めるため、勇と麗華の2人だけで動きます。
ロシア正教会のソフィスカヤ寺院に来ました。
司祭のアンドレイが歓迎してくれます。しかし突然参拝者の2人組がアンドレイに対して発砲したのです。
巻き込まれるのを恐れ、逃げる勇と麗華。「見つかったら殺されるわよ」と想定外の出来事に困惑してしまいます。
そこに「乗れ!!急げ!!」と見知らぬ車が来ました。
訳も分からず飛び乗ります。
追手を振り切り、無事に逃げ切れました。
「ありがとう。助かったわ。あなた一体何者なの?」と聞く麗華。
「何言ってやがる…。雇ったのはそっちだろうが。さっさと金をよこせ」と言う男は逃がし屋キリルだったのです。
キリルは依頼者を間違えてしまったことに気づきました。
麗華の勧誘をにべもなく断り、車に乗って去っていってしまいました。
逆に勇たちはとばっちりでしたが、運良く逃げることが出来ましたね。しかも新たな戦力になりそうなキャラとの出会い。仲間になるんでしょうか?

その頃、リンとバータルは2人で大観園に来ていました。
中に入ると、「ようこそ大観園へ」と言いながら、手に武器を持った男たちが襲いかかってきました。
助けてくれたのは、閻馬(えんま)と名乗る少年。
「ついてきな!!案内してやるよ」と宿まで案内してくれました。
閻馬は宿をやりながら、斡旋をしているそうです。
次に勇だけでハルビン最大のロシア人キャバレーに向かいます。
勇についた女の子はニーナ。
麗華からは「キャバ嬢と親しくなってロシアンマフィアの情報を引き出すのよ」と言われていた勇、ニーナから身の上話を聞きます。
そこに「皇帝(ツァーリ)」と呼ばれる男性が入店してきました。
みんな大盛りあがりです。
「私達を救ってくれる…ロシア人の救世主よ。
私達ロシア人で彼を知らない人はいない。すごい大富豪よ。」とニーナが説明してくれます。
皇帝は大金をテーブルに並べ「女性たちに渡してくれ」とボーイに言います。
その正体は白系露人事務局局長で名前をアレクセイ・ロジェエフスキーと言います。
リンとバータルは閻馬に頼み、大観園の阿片窟に案内してもらいました。
この阿片窟を取り仕切っているのは、小太りの男性、朱(ジュー)です。
リンにより朱は真阿片を吸わされてしまいました。
キリルが自宅に戻ると、部屋は荒らされておりナターシャの姿がありませんでした。

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5巻のネタバレ感想はこちらからどうぞ。